Area-TAKU 実用!バンド講座

Lesson 02


プロをめざすならばいちお、
“ギョーカイ”の仕組みは把握せよ!




さて、講座も本題に入って行きます。

ところが、今回の話題は、しょっぱななのに、とってもマジで夢のない話です。

この講座は、一応、
マジにバンドやって、デビューして、一旗あげたいって思ってるヤツに向けて
書いて行こうと思ってるんで、俺も肝心なポイントは、マジに本気で話したいと思っています。

だから、いきなり今回は、ちょっとシビアなお話になります。
プロってのは“お仕事”だって観点(当たり前か?)から、
遠回りしないで、そこにたどり着ける為には絶対に必要な話題です。

そう思って読んで下さい。

じゃぁ、始めます。




 まず、一番始めに知ってた方が、絶対に絶対に得な事は、
業界って言うか、仕事の仕組みや中身をわかってるって事だよ。

きっとこれはどんな仕事だって同じだと思うんだけどさ、
自分がこれから、何時、何処で、何を、どんな風に、どうやって、何故やってるのか?
それを見失わない様にしてないと絶対ダメじゃんか?
それを考えるのには、まず全体の仕組みをなんとなくでも知ってないと、無駄足だったり、
トンチンカンな努力に苦労して、時間を無駄にしてしまう。

デビュー目指してデモテープ送るんだってさ、あんま意味ない所にアプローチしたって、
全然ダメじゃん。
デビューの為の人脈作りだっておんなじ。

技術的な事もそう。仕事の流れと自分の役目がわかってないと、どんな力を付けたらいいのか、
何をやったらいいのか、反対に何はサボッテいいのかがわかんない。

実際に音楽やってプロになるって言ってもさ、本当に色々なプロがいるから、
一体自分は、どのプロのミュージシャンになりたいのかだって、仕組みわかってないと
考えられもしないじゃん?

まあ、この講座はあくまでもバンドマンを対象にしてるんで、
スタジオ(スタジオミュージシャン)とか、サポート(バックバンドミュージシャン)とかの、
セッション系風来坊の話は省略するけど、
それでも、とにかく色々なプロのミュージシャンが存在するって事はわかってた方がいい。
バンドマンったってさ、ハコバンからストーンズまで、色々あんだからさ。

みんなそれぞれの場所で、違った能力を求められて存在してるから、

いろんな曲を知ってて、何でも雰囲気ですぐ弾ける能力が必要な場所、
とにかく初見(初めて見た譜面)で、いきなり録れる能力が求められる場所、
マスターリズムだけ見て、自分なりにすぐアレンジして弾ける能力が大切な場所、
とにもかくにもステージングと、ルックスが絶対に必要な場所、
人が呼べる。つまりミュージシャン本人の人気を必要としてる場所。

それだけじゃないよ。
本人の音楽センスをそのまま発揮する事を求められる場所もあれば、
他の誰かの音楽を引き立たせる為の能力を必要とする場所もある。

つまりさ、たとえバンドやって
「イエー!キョーハノッテルカイ! ベイビー!」ってやってる場合でも、
自分の役目をちゃんと知ってる奴は上達が早い!
評価も高い!

まあ、まれになーんにも考えなくても最高の結果を出せる人もいるにはいるんだけど、
そういった“天才”は本当に滅多に存在しないからさ、本当にひと握り。
つまり、俺やみんなも、ほとんどが“普通の人”だから、
その普通の人が、他のヤツラをぶっちぎる為には、頭と身体と要領を総動員しなくちゃ。

簡単に言うと、自分の長所をのばす!これしかない。

だって、他に勝負のしようがないもの。 さっきも言ったけどさ、
俺も含めてたいがいのヤツは、生まれ持っての才能なんて本当に並なんだからさ。
トータルで伸びるなんて遠回り!
だから、数少ない長所を何とか見い出して、そこだけで勝負する!
それを見い出せた“普通”のヤツが勝つってパターンがほとんどだと思うから、
練習のポイント。アプローチの方向。アピールの仕方。自己評価の項目。
すべてはそこを考えながらやっとくべき。

 で、仕組みの話なんだけどさ。考え方実は簡単なのだ。

一口に音楽産業と言っても、ざっと分けるだけで、

CD・書籍等のソフトパッケージ
コンサート・営業等の興行
企業広告出演
その他附帯ビジネス(マーチャンタイジング etc.)

みたいに色々あって、ちょっとややこしい。

しかもそれぞれが、色々絡み合ってるし、他の分野ともクロスオーバーしてっから
複雑すぎて、そんなん把握してる暇あったらデートでもしてた方がいい。

もっと、簡単に考える。もっと全然わかりやすく!

つまり、マジにプロを目指すなら、自分が今後もらうであろうギャラの種類を考えるんだ。

もうだいぶ、ページ使ってるから、簡単に書く。

楽曲等の印税収入(書籍/アーティスト印税/キャラクター印税等全てのロイヤリティ収入)
出演収入/演奏料(アレンジ料等まで、日銭関係は全て含める)
契約金(メーカーからの援助金とか、事務所給料とか、含めとにかく全ての拘束の対価)

複雑な様でいて、こう考えると実は非常に簡単。
この3種類しかないの。

どの業界でもそうだけど、
大きな企業の経済活動のお手伝いをしたり、
利害を一致させて協力したりして、その対価をもらう事が仕事じゃんか。
音楽もおんなじ。

レコード会社がCD出して、儲けたいから、その経費としてお金が動く。
企業が広告出して、儲けたいから、その経費としてお金が動く。
イベンターがコンサートやって、儲けたいから、その経費としてお金が動く。
こんなのどこの世界でも一緒だもんね。

だから、色々な場面で、何をどうしたらいいのか考えるには、
言い変えると、どんな能力を伸ばせばプロと呼ばれるかを考えるには、

「何故、そのギャラがもらえてんだろう?」
を自分なりに考えて、さっき言った、 数少ない自分の長所を、その状況の中でいかに発揮するべきか?
そこに意識をちゃんと集中できれば、方法が見つかるはずだ!

 事務所やメーカー探しとかの、デビューへのアプローチだっておんなじ。
六本木あたり行ったら、石を投げれば“業界人”に当たる。
たっくさんいる“業界人”の一体誰に、
たっくさんある、事務所やメーカーの一体何処の会社にアプローチしてきゃいいのか?
仕組みから考えれば、割と考え易い。

簡単に言ったら、
その事務所が儲けたいから、わざわざ面倒見てくれる。
そのメーカーが儲けたいから、わざわざ契約してくれる。
って事でしょ? 
つまりそっから考えると、

現実問題、
自分を使って、儲けを出せる人や会社、もしくは、それが可能な環境や状況にある人や会社。
自分の長所がその人や会社のやってる仕事に合致して、なおかつ、その長所を活用でき得る人や会社。
そして肝心なメンタルな部分、自分にその人の夢や会社の今後を託してくれ得る人や会社。

に向かってアプローチしないと最初っからダメって事になる。


誤解しないで欲しいのは、
さっきから書いてるのは、何も

業界の仕組みや、経済の仕組み、相手のニーズに自分を合わせろって言ってんじゃないんだぜ!

言いたいのは、

業界の仕組みや相手のニーズを解った上で、自分に合った方法とやり方で
正しい自分のいくべき所に、いるべき場所に、効果的にアプローチしてって欲しい


って言う事なんだ。

間違った方向や、見当違いの方法で、いくら努力してもラチあかないじゃん。
骨折り損のくたびれ儲けは、アホみたいだから。



最初にも書いたけど、今回は、まーるで夢のない話になってしまいました。
でも、本気でプロになろうと思っているのなら、絶対に大切な事だと思うんで
真剣に読んでくれてるヤツに、真剣に話しました。

でもよ、次からの実際の音楽の話は、もっと、気楽にくだけて書いていきます。

ヨロシク!

TAKU






| カリキュラム | ホーム | Area-TAKU |



ご意見/ご質問 etc.はtaku@Area-TAKU.comまでメール下さい。

Produced by TAKU for N.A.P